トラブルバスター
豊中の塾マイルストーンズです.
当教室は,学習塾です.(料理教室と間違えた人はまだいません)
基本的には『勉強』を教える場所ですが,『勉強』を通じて身につける大切な能力のお話をすることもあります.
最近,注目を浴びているボクサーが1ラウンド目終了時のインターバル1分間で『修正』をかけ,2ラウンド目で一気に世界レベルの相手を倒した試合が話題になっています.ちょうどいいので,『修正をかける能力』をどう鍛えるか,というテーマでこれから何本か書いてみます.
まずは2010年のログをリライト.
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感覚的な話ですが,学生さんの中に『リセット君(さん)』『コンプリートさん(君)』の割合が増えたように思います.
私が高校生の頃,『ファミコン』初号機が家庭に普及しました.このころから,『リセット君(さん)』『コンプリートさん(君)』出現の兆候はありました.
古いゲームをやりこんでいく場合,高得点を狙うには,スタートしてから一定の理想的な『動き』をしなければなりません. 計算通り,予定通り,想定通りにキマると高得点に加えて『パーフェクト』の快感が得られます.
スタートして数分で,その理想的な『動き』をミスしたとたんに『バン』とリセットボタンを押し,それまでのプレイを一気に『なかったこと』にして,初めからやり直す.
これが『リセット君(さん)』
『コンプリートさん(君)』
このリセット&コンプリート癖を,『予想外のトラブル&アクシデント起こりまくりのリアルワールド』に持ち込んでしまう人がいます.
例えば
生徒なら授業中の演習問題・宿題で×が連続するとします.
講師なら,採用試験の模擬授業中,ペースが崩れて,想定外の展開になるとします.
見ている私は『お,ここでミスしたか.じゃ,そこをどうやってフォローするんかな』『あ,この流れマズイな,これコケるわ.この人どうやって立て直すかな』と期待しながら見ているのに.
生徒なら『ギブアップ状態』となり,講師採用試験中の学生さんは,リタイアしておウチに帰ってしまわれます.
えええええ~?これからやろぉ!
何でそこで終わっちゃうかなぁ. 私としては『ヘイ,パーティーはこれからやないか,もっと見せてくれよ』的な気分なんですけど…
筆記試験の途中で,いきなり黙って帰っちゃった阪〇生もいましたね.残された答案は白紙でした.
あなたが常に『ホイホイとミス無く調子よく,パーフェクト状態でタスクをコンプリートする』様子なんか見たって,私にはあまり参考になりません.
『失敗しそうになってから,あなたが状況をどうたてなおすか』で,あなたの『本質的な強さ・賢さ・学習能力の高さ』が見えるんですよ.
私が講師採用試験で見たいのは,
そこです.
私が講師や生徒達に教えたいのも,
そこです.
簡単な問題に正解する生徒
わかりやすく解説する講師
どちらも当たり前です.
社会に出て,あなたの上にいる人が見たがるのも,多分そこです.
もしかしたら、将来あなたと人生を共にする人も、そこを見たがるかもしれない.
・・・ですよ,だからリセットする前に立て直そうね,というお話です.
今日はこれでおしまい.
昔,本で読んだお話を次回にご紹介します.
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