早期教育のおはなし①
豊中の塾マイルストーンズです.
前回に続いて,早期教育のお話です.
教室長ウリュウ(以下ウ)話が広がっちゃうんでね.
副教室長スミノ(以下ス)整理しておきますか?
ウ:『早期』って言っても,就学前の子供の事は,私ら専門ではないので.
ス:今からするお話は,小4以上が対象のお話ですよ,ということですね.
ウ:うん.それもあくまで私個人が30年くらいお仕事してきた中で感じたことで,普遍性はないです.当たり前だけど例外はいくらでもあります.
ス:こういう前フリしておかないと,極端な反応をする方もいますからね~.
子供の『可能性』
ウ:よくわかんない教育評論家のおじさんがテレビかなんかに出ててね,私,子供の時にそれ見てたんですよ『いいですかお母さん,子供達にはね,無限の可能性があるんですよ!』とか言ってるのね.私,それ見ながら『調子のいいこと言ってんなあ』と『子供に無限の可能性があるなら,大人にだってあるんちゃうの?子供にばっかり色々やらせてんちゃうぞ』『可能性は無限かもしれんけど,子供も1日24時間,時間は有限じゃ』『適当なこと言って母親,煽るなよオッサン』と思ってました.
ス:あの~,子供の時,ってそれ何歳くらいのころ思ったんですか?
ウ:まだ中学行ってなかったから…小5くらいかなあ.
ス:小5で『煽るな』って(笑).今の基礎が完成していたんですね(笑).
ウ:もうとにかく可愛くないガキだったのよ(笑).で,早期教育だけど,ジャンルが多くて,小・中学校を受験するところから,いわゆる習い事系,スポーツ・音楽あたりが定番で,最近は英会話とかダンスとかね.で,まず勉強以外の習い事のお話から.
ス:塾以外に3つ以上の習い事をしている子も珍しくないですね.
ウ:いやわかるのよ.親としてはね『子供にどんな可能性があるか分からないわけだから,親としては,色々やらせてあげたい,と.これは子供にとってはありがたい話なんだけど,それが行き過ぎると,たくさんやらせないと,子供の可能性を親である自分がつぶすことになるんじゃないか,って不安になるお母さんもいるみたいで.そうするともう,どれをやめればいいかわからなくなっちゃう.そういう『子を思う親心』を『煽るなよ』という事なんですよ,さっきの話は.結果,子供が無限の可能性の海で溺れかけるリスクもあるわけで.
ス:それ小5で考えてたんですよね,しつこいですけど.
ウ:だからめんどくさい子供だったんだって(笑).
ウリュウ先生の『習い事』
ス;その頃,習い事は?
ウ:日本語禁止の英語学校に行け,割引がきくから(笑)とか言われて,3回くらい行った.通訳みたいな日本人のおばさんが出席取るのね,返事は『Here』なんだけど,みんな変な声で『ヒュー』とか言ってて『何これ』と思ってすぐやめた.
ス:ヒュー(笑)他には?
ウ:親が『これやったら?』っていうのは,できるだけやらないようにしてたね.
ス:あー,何かわかります.『他人のセッティング感』があるとダメなんですね?
ウ:そう.それでなくても学校行かなきゃいけなくて,学校はやることを自分で決められないでしょ?学校がセッティングすることを『わーい』って素直に楽しめない子でね.オトナの思惑が透けて見えると醒めるんです.学校行事含む全般ね.それに付き合ってるんだから学校以外の時間の使い方くらい自由に決めさせて欲しかったわけです.だから,今の若手社員の終業後のプライベート重視は,すごく共感できる(笑).親が選んだりセッティングしたものも同じです.やりたいことくらい自分で見つけるからいいよ,って.むしろ好きなことぐらい自分で見つけさせてくれ,と.本当に自分がしたけりゃ,親がダメ,って言ったってしますから(笑).
ス:私ね,小学生の時にバイオリンを習いたくなったんですよ.で,母に言ったら『そんな年からやってもダメ,上手くならない!習うならもっと小さい頃からしないと!もう遅いわ!』ってダメ出しされました.
ウ:小学生でもう手遅れ,ってプロ目指してたわけじゃないんでしょ?
ス:まさか(笑).でもいいですよね,後からやっても.老後に始めようかな.
『好きなことは自分で見つけたい』
ス:感想言っていいですか?
ウ:あ,はいどうぞ
ス:キーワードは『自分でやらせてくれ』ですね.あとは『自由』.しかし,ここまで『個』がはっきりしてると学校の先生も大変だ(笑).『もう,アンタ勉強ができてるなら,あとは好きにしてなさい』って感じで見守るしかないですね.
ウ:それ,中3の担任が同じようなこと言ってたわ.
ス:でも『子供が自分で見つける』っていうのは大事な気がします.親も『子供が自分で見つけようとする機会』を意図的に作っておく,『余白を残しておく』ことも大事ですね.習い事も親が見つけてきて,いくつか並べて好きなのを選ばせるより,子供が自分で見つけてくるくらいのほうがいいような気もします.
ウ:『全部,本人がやりたがってて』っていうお母さんもいらっしゃいますけど,反抗期でもなく,親との関係が悪くもなく,その習い事が『すごくイヤ』じゃなければ,お母さんが『こんなのあるけどやってみる?』って言ったら「やる」って言いますよ.私みたいなのは,まあ論外で(笑)
ス:『特にしたいこともないし,まあいいか』って.『別にイヤってほどでもない』し,まあヒマだし,いいか,みたいな感じの子は多いですね.
ウ:親に反論するのがめんどくさい,とか断るのがめんどくさい,とか.そんな子は結構いるね.まあ親が望んでそうだし,親が『楽しい?』って聞いてくるから『うん』って言ったら嬉しそうにしてるし,って.優しい,っちゃ優しい子が増えたね.
ス:でも積極性とか独立心とか,っていう視点で見ると微妙ですね.いわゆる『待ちの姿勢』『受けの姿勢』が強化されているというか.『自分で決めるのがめんどくさい』にならないといいんですけど.好きなことを自分で探すのも,年齢が上がるほど難しくなっていきますから.断るのがめんどうくさいからとりあえずやっとく,っていうのは積極的とは言えないですしね.
ウ:実は中学入試もそういうの,多いんですよ.
続きます
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