『パターン』で解くこと
豊中の塾 マイルストーンズ です.
以前のブログで書いたことですが,『暗記中心』ではなく『思考力』を求める問題,として作成された共通テスト.問題に目を通して『え?そうなの?』という感想を持ったので,今回はそのことについて,もう少し書いておきます.
受験生には『パターンに従って問題を解く』能力も必要なはずなので,その部分をマークシート式の共通テストが担っているのだと私は考えていました.
理数は『思考科目』,社会は『暗記科目』と言う人もいるようですが,『数学は公式や例題・類題のパターンを覚えて,それを組み合わせて解くだけだから簡単です』と言う人もいます. 理数もあるレベル『まで』はパターンにのっとった,『機械的な単純作業』なのかもしれません.
『思考』と『暗記』の境界は明確に分けられない. 分けられないから, 以前のブログで書いたように優劣もつかないと思うんです. 『パターン思考』を超えた『独自の思考』のようなものが先にあるのかもしれませんが,それはかなり先のレベルかなあ,と.
共通テストも,いずれは予備校なり塾なり進学校なりの『プロ』によって『傾向を分析』され,『対策』をたてられてしまうでしょう. そして,受験生達はその『対策のパターン』に従って受験勉強を進めていきます.たぶん.
共通テストに変わったことで,『暗記型』から『思考型』のテストに変わった,というのは,ちょっと違うんじゃないかという感想を持ったのは,こういった理由からです.
問題作成者と『対策を立てて子供に与える大人』の間のいたちごっこが,『パターン思考』から抜けきれない生徒を作っていくわけです. (まあ,それでもいいんじゃないか,とも思います.その先の『思考』は大学入学後に身につけていけばいいんだし)
『傾向と対策』問題の背景には,受験生(と,その保護者)から『テストの傾向分析と対策を』という強力なリクエストがあり,指導者もそれを生徒に与えざるをえない、という状況があります.
ちなみに,私はその手のリクエスト全般について,やんわりお断りしています.
次回は『傾向と対策』についてもう少し細かく.
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