Ray

豊中市の塾マイルストーンズです

昨日は自宅でレイ・チャールズの

自伝映画を鑑賞.

幼少時、視力を失いつつある

レイに、母親は言います.

『あなたは目が見えなくなる』

『でも悲しんでいる時間はない』

『誰もあなたを憐れまない』

『(物事を一人でするために)必要なことを、初めは教えてあげる』

『うまくいかない時は、1回だけ助けてあげる』

『その次は助けない.自分で解決しなさい』

『世の中はそういうものです』


完全に視力を失い,自宅で転倒.

泣きながら母の助けを求める息子.

気付かれないように声を殺して

涙を流しながら見守る母親.

聴力を頼りに周囲の状況を把握し

自力で立ち上がる息子・・・

『自立』の象徴のような場面です.


集団指導・個別指導に関係なく

『わからなくなったら、

わかるまで何度でも』教えます、

という指導者がいるようです.


これを親切・熱心な指導

と呼ぶのは『ちがう』

と私は思います.


1回の解説で、その生徒が

『自力で問題を解ける状態』

にするのがプロ.

後から生徒ができなくなる

わからなくなる

という『前提』はありません.


授業で解説をしたら、内容は

ノートにとってもらいます.

その後、必ず問題演習をします.

生徒が『問題を解ける状態』

であることを確認するためです.

そこで生徒が解けなければ,

『解ける状態』にします.

ここまでが講師の責任.


『問題解決のツール』は

講師から生徒に渡されます.


その後に出された宿題を

正確に処理して,

『自力で解ける状態を維持する』

のは生徒の責任です.


講師から得た問題解決のツールを

テスト終了と同時に捨てるのか

大切に持ち続けるのか

失いかけたら復習で取り戻すのか.

判断は全て生徒自身の責任です.


次の授業で宿題にミスが

多かったり、解き方を忘れたら、

普段はくだらない冗談ばかり

連発しているおもしろおじさん

であるはずの私は『授業用ノートを確認して自力で解決しなさい』

と言います.笑顔を消して

わざと『少し冷たい声』で.


生徒は緊張した表情でノートを

確認し,ほとんどの問題を

自力で解決します.


厳しい、とお感じになりますか?


『わからなくなったら、

何度でも教えてもらえる』

そのような学習環境は

生徒の緊張感をうばい、

だらしなくしてしまいます.


『わからなくなっていい

解き方を忘れていい』

という前提だからです.


そんな状態を生徒にとって

『あたりまえ』にしてしまえば

知識の定着が遅れ

授業の進度が遅れ

結果(=テストの点数)

につながりません.


『何度でも助けてもらえる』

状態にいると、生徒は

困難な状態にぶつかった時

自力で問題を解決しようと

しなくなります.


問題の途中で手を止め

誰かの『助け』を待つように

なってしまいます.


生徒が社会人になった時

責任ある『仕事の現場』で

『わからなくなったら

何度でも教えてもらえる』

『仕事の仕方を忘れても

何度でも助けてもらえる』

とは思えません.

『世の中はそういうもの』

ですよね,たぶん.


『勉強』は『仕事』の予行演習

というとらえ方もできます.


生徒の問題解決能力を問われる

テストは,ひとりで受けるもの.

誰も助けることができません.




豊中市の塾 マイルストーンズ

大阪府豊中市の小・中・高校生対象 個別指導塾 ☎06-6857-2368